青海省の観光地でまず思いつくのが青海湖。そこへミステリーツアー風の中国の観光バスで行ってみたのです。
倒淌河から青海湖へ向かう途上の観光バスから見た車窓風景。山の裾野いっぱい、見渡す限り畑が広がる。
賛普林卡蔵文化展覧館→タンガール古城(丹噶尔古城)→青蔵高原&黄河高原の日月山→倒淌河と寄り道し、ようやく目的の青海湖を見る事が出来るので、ツアーに参加した観光客全員からそわそわした雰囲気が溢れていた。
菜の花畑の奥に青海湖の一部分が見えて来た。青海湖の塩分濃度は約0.6%だから、海水の約1/6の塩分濃度。その近辺で生育する菜の花とそこから採れる蜂蜜は普通のものとは違う味がするのだろうか?
菜の花畑が一面に広がる。見渡す限り菜の花畑。その傍には採れたての蜂蜜を売っている販売所もあった。
ついに青海湖の観光地点へと到着。ツアーに参加すると決まった場所しか見れない事が多い上に、入場料をとられますが、気軽に観光が出来るという点ではやっぱり利用するメリットはあると思います。
青海湖の観光地点付近の駐車場や食堂、ホテルが集まっている付近をSONYのデジカメ、HX9Vでパノラマ撮影。
海抜3200m付近にある湖なので、青藏高原と同じくとても寒く、用意周到な人は上着を2枚程度着用している。
青海湖とその周辺の主な景観の良い地点、観光地等を記載した案内図。入場料は100元と書かれているけど、ツアーの参加者は80元でした。まぁ個人で来るならば、ここに入らずとも湖の周りから好きなだけ入って行けますけどね。
ただし、あまりにも広いので、最低でも自転車がないと個人で青海湖周辺を観光するのは厳しいと思います。
青海湖の観光地点の一つ、二郎剣景観区へと入る。観光バスのガイドが言っていた注意事項の一つに、
「青海湖でチベット族が運営している電動自動車には絶対に乗ってはいけない」
というのがありました。無料サービスだと言って、実際にはお金をとるからと言うのがその理由です。
青海湖を管理している公営の電動自動車でさえお金をとっているのに、チベット族が勝手に運用している電動自動車が無料なんてあり得ない、とも言っていたww なので、行かれる方は注意して下さい。
※ 電動自動車の色が公営の物と違うし、公営の物は切符売り場がちゃんとありますので、そちらで購入しましょう。
ここでチベット族が貸し出しているレンタルサイクルを借りて乗って観光する事にした。電動バスで移動するのは味気ないし、かと言って歩くのは疲れるし。 右はこの二郎剣景観区周辺の青海湖畔の案内図。船にも乗れるのです。
この自転車を借りる事にした。どの自転車もぼろくてブレーキが壊れてたり難のあるものばかり。これも後輪のブレーキが効かなかった。そのくせ20元もとられた。保証金は100元。低質なサービスと整備状況に憤りを覚えつつ乗車。
菜の花が咲いている。この辺で育った植物は味が良さそうだ。他にもイネ科?の植物等が生えていた。
自転車で青海湖の周囲をサイクリングしながら湖畔を目指す。電動自動車より自由で、徒歩より楽に観光出来る。
トイレがあったので念のために用を足す。便器は普通のトイレと同じだけど、小と大の仕切りがなかった。
ようやく青海湖の湖畔へ到着。存在だけしか知らなかった湖が、ネットの写真ではなくて目の前に現実にあるのが何とも不思議な気分だった。 青海湖までどこかからバイクで観光に来ている人もいるようです。
青海湖の湖畔を散歩している観光客もいた。広々とした湖の水際にまで植物が生えてる。
北京オリンピックのマスコットのキャラクター、蔵羚羊(チベットカモシカ)を模した迎迎の記念碑があった。
お金を払って乗馬し、青海湖を観光する事も出来る。ただし、観光地で勝手に商売している農民や少数民族等は、乗馬時と下馬時で違う言い値を平気で言ってくるので注意が必要。ハルビンでも何度か見かけた事があるのです。
板で出来た遊歩道を観光客が歩いて湖畔を巡れるようになっていた。ただ、馬がその道の横を駆けていたので、僕も自転車で駆け下りたのです。 下の方では、馬が通った跡がなければ板の道を走るか押しながら進んだ。
文成公主(姫)ゆかりの記念碑というか石像があった。姫の涙で出来た倒淌河が注ぐ湖だからでしょうか? 湖畔から青海湖を眺める。 足下の砂が海の砂見たいに細かいので、湖というより海辺にいるような感覚です。
強い風の中、低くたれ込める雲の下で青海湖の遊歩道と文成公主の石像付近をHX9Vでパノラマ撮影。
青海湖の岸辺をナマズの仲間が群れて泳いでいたのを目撃。右はそのナマズを目撃した付近の風景。
これもナマズを見た場所の写真。中国最大、世界第二位の面積を持つ塩湖、青海湖の湖畔のパノラマ写真。
なぜか使われなくなったレールがあった。船を降ろす時に使用したのでしょうか? 砂浜にビーチパラソルを立てている光景だけ見ると、海にいるような感覚なのです。青海湖の水の色も海っぽいし。
青海湖の湖面。色や泡立つ様子がまるで海のよう。でも所々に湖面から水草が生えているので、湖だと分かる。
チベット族から借りた、後輪のブレーキの壊れた自転車と青海湖。ちなみにここは海抜3200m付近なのです。
遊覧船の乗船チケット売り場と売店が併設されてる場所。次回の出航時間が遅かった事と、観光バスが西寧市へ戻るまで1時間少々しか時間がなかった為、乗り遅れる事を憂慮して乗船せず。 傍には魚雷の実験場があった。
青海湖を眺める。ただただ広い。傍では護岸工事が行われていた。 ちなみに青海湖の遊覧船は安い物は40元程度でした。また、青海湖はここだけではなく鳥島、沙島(砂島)など、見るべき観光地点は多いのです。
どんよりと低くたれ込める雲と青海湖。この辺りの地面はもう完全に普通の砂浜。自転車では走りにくかった。
水鳥等は見なかった。なんか殺風景ですなぁ。。観光客がいなかったら無人島に来た感覚を味わえると思う。砂浜にもカニ等の生物は見られなかった。ただ波の音と遠くの観光客の声がたまに風に乗って聞こえて来るのみ。
自転車で青海湖に流れ込んでいる川に架かる橋を渡る。湖面に立っているような錯覚で、不安定で不安な気持ち。
前方にある青海湖の湖岸ぎりぎりに作られた展望台に観光客が集まっていた。
殺風景な青海湖の湖畔から眺めた風景を、SONYのデジカメ、HX9Vでパノラマ撮影。波の音が心地よい。
青海湖があまりにも広いので、前方だけ見ているとすごく孤独な気分になるのです。砂浜をさらに先へと進む。
波が余り立たない水辺では水生植物が所々に生えている。水草の類は見つからず。このままずっと進んでも終着点がある訳ではないので、この付近で引き返す事にした。初めて自分の目で見た青海湖は殺風景で、また、観光客がいるにもかかわらず、広い湖に一人でいるような孤独感が忘れられない思い出になった気がする。
バスへの集合時間までまだ時間があったので、別の道から自転車で戻る事に。そこには入館料が無料の青海湖周辺に住むチベット族の民俗(文化や風習)等を紹介している博物館があったので入ってみる事にした。
青海湖の観光地点の中にある青海湖蔵族民俗博物館の入口。博物館は好きなのでとりあえず入ってみる。
説明が書かれていないけど、党の幹部がこの観光地の完成式典に来場した時の写真らしい。まるで連想ゲームww
他には青海湖の自然や動植物を撮影した写真が展示されていた。とても綺麗な風景だと思った。
青海湖蔵族民俗博物館の館内。観光客もまばらでゆっくりと鑑賞出来た。
粉彩瓶とかかれた瓶やお皿など。粉彩は陶磁器の上絵付けの技法の事で、特にこの土地特有の物ではない。
よく見ると他の展示品の説明も、見たままの形を名称にしていたり一般的な用具の名称を付けているだけでした。
左は「帯把鏡」と書かれていた取っ手のついた壷。鏡じゃないと思うのだけど。。僕のメモが間違えてたのかも?
右の写真は青海湖とその周辺部のミニチュア模型。自転車で一周するのにどれくらいかかるだろう?
連花瓦当と説明書きのあった瓦。 双耳彩陶罐と書かれた取っ手のついた筒状の入れ物。シンプルですね。
説明書きがまったくない展示品の土器類。右の出土品に関しては、「碗」(お椀)としかかかれてなかった。
銀で作られたイヤリング。意外と細かい造りです。いつの時代の物かは不明ですが、そう古い物ではないと思う。
右は銀で作られたお守り。掘られているのはチベット仏教にまつわる絵柄でしょうか?
ちょっww どこかの店からマネキンだけ持って来て服を着せてるだけじゃないのかとww まぁここは無料なのと、なによりもチベット族が管理しているという時点で、「クオリティの高さ」などは求めてはいけないのですw
右は紅銅茶炉茶壷と書かれていたヤカン。今でも普通に使われていそうですね。
魚の文様が描かれている鼎。鼎は皇帝しか触れられない物で、神の象徴だったそうですが、世の中に沢山ある鼎ではなく、九個作られたと言われる本物はどこにあるのだろう? もしかして始皇帝の地下宮殿にあるのだろうか?
ちなみに百度百科に載っていた鼎の字の変化。元は角が二本ある人のような形だったのですねぇ。
ずばり生活用品w 特に説明書きも由来も書いていない。右は説明書きすらない。これがチベット人クオリティw
形だけで推測せざるを得ない。。これは水煙草的な物を吸うための用具、それとも仏教用品? 右は普通のヤカン。
顔がたくさん描かれているお面。複数の顔を使った物はインドのヒンドゥー教の影響を受けているそうです。
釈迦牟尼と書かれた掛軸、つまりタンカの展示があった。右は大威徳金剛が描かれているタンカ(掛軸)。
銅鈴という説明書きがあった鈴。銅鑼などの展示もあったけど説明書きはなし。恐らくチベット仏教の儀式や何かの時に使う道具だとは思う。もしかして現地の人にとっては当たり前のものだから説明書きをしてないのだろうか?
だとしても外地の人が知ってるはずもないのでやはり説明くらいはちゃんと書いてて欲しいですね。。
六角形の形をした彫り物などの展示。動物の骨を使ってるのでしょうか?彫りは丁寧で左右対象になってた。
説明では宗教用具とだけ書かれていた。お坊さんがお参りする時に「ち~ん」と鳴らすおりんらしき展示物。
側には土産物屋があったけど、どこにでも売られているような物だったのでスルー。
この奥には「剥製」の展示があったのだけど、ここでチベット族の管理人らしき人が僕の体を無理矢理引っ張りつつ撮影禁止だと言って来たので写真は無し。なんでチベット族はこうも暴力的なのか理解に苦しむ。
青海湖の観光地内に咲く高原植物の花を観賞しつつ、観光バスが停まっている場所へ向かう。緑が際立ってる。
存在感ありありの刺々しい高原植物。 黄色の花びらが目を引く百合のような植物の花が咲いていた。
菜の花畑もあった。これでも青海省全体の菜の花畑の面積に比べたら、極々一部なのでしょうね。。
地味な色の花を咲かせている高原に生える木。 チベット族が毛皮を売っていたけど日本に持ち込めるかは不明。個人的に帽子だったら実用性があるので欲しい気がしないでもないけですが。。
広場、診療所、ショッピングエリアの案内板。広場はチベット族の運営する詐欺バスの終点となっていて、料金をぼったくられた挙げ句に、出入り口ではなくここで降ろされた乗客が虚しく怒りをぶちまけていた。
お土産屋などが集まっているエリアへとやって来た。ところで、中国の商店は左のお土産屋の写真の様に、大小問わず電飾看板を使う所が激増していると思った。 右はレストランと演劇が見れる施設です。
蜂蜜の固まりを売っている人がいて、蜂蜜がいかに体にいいかを説いていた。 こちらはお土産屋の小売店。壷や服飾関係の物、バッグ類、小物など、個人的に興味がない物しか売っていなかったので何も買わず。
この道を上って違う出口から観光バスの待っている場所へと向かう。書き忘れていたけど、もし乗り過ごしても翌日に同じツアー会社のバスに乗って帰れると言っていました。また、付近には旅館、ホテルが数件あるのを確認。
こうして青海湖へのミステリーバスツアーが終わり、西寧市への帰途へ着く。この後徐々に高度が下がって行くのだけど、初めて経験する激しい頭痛と吐き気に襲われて、西寧の郊外に着くまで気絶するように眠ってしまった。
これは典型的な高山病(低酸素症)の症状なのですが、まさか自分にそんな症状が出るとは思っても見なかった。。不安な方は水をたくさん飲むなり予防薬を持って行くなり対策をした方がいいと思いました。
バスツアーで西寧~青海湖を観光した時のまとめ動画。編集は時間ないので適当です。
西寧の繁華街にある中心広場で下車し、観光ツアーが終了!散歩しつつ東関大街にあるホテルへ戻りました。
王府井百貨というデパートの1階にある大衆食堂で夕食を食べる事に。回族のお店で久しぶりに焼き魚を注文。
なんか。。すっごく不味そうな魚とご飯が出て来た。ご飯の色がどう見ても普通じゃない。。とりあえず一口だけ食べてみると、案の定ぱさぱさしていて激不味かったので、食べずに残す。
なので、このお店を出た後に適当な量り売りの豆とヨーグルトを購入し、ホテルで食した。豆類は重宝するね。
ところで戻る途中、朝待ち合わせた西安から来た観光客とばったり会った。ほぼ同時刻に西寧へ戻って来たようです。西寧は大きくないからばったり会っても不思議ではないですね。iphone4をいじる姿が日本のおやじっぽかったw