もうホテル探しは諦め、朝までサイラン貯水池(Сайран көлі)傍の公園のベンチで一夜を明かす事にした。もうやけくそって感じでしたね。ついでにこれからの旅に備え、散髪までするという念の入れよう。
だがしかし、眠りに入ってまもなく誰かに体を揺さぶられて起こされたのだけど、何と、服装から警察官と直ぐに分かる男性2人が立っているではないか。で、僕がロシア語が分からないと悟ると、僕とどっこいどっこいのたどたどしい英語で「何してるのか」とか、「大丈夫か?」的な事を話し掛けて来た。
また、身分証を提示し「本物」の警察官だとアピール。その身分証が本物かどうか僕に確認するすべは無いのだけど、偽者が多いのは知っているので、警戒しつつ言われるままパスポートを渡す。そしてパスポートと入国時に記入してもらった紙を見て、
「えっと、あなたの名前はとまとじゅーすね、私はxcg%だ。で、宿泊場所はどこなのよ?とまとさん?」
と若いロシア人風の男が聞いて来た。もう一人は全く英語が出来ない様子。表情と動作、言動から、まぁ本物の警察官だろうと判断しつつ、
「ネットつながらないし、ユースホステルの場所が分からないから仕方なく朝までここで過ごすつもり」と言ったのだが、通じずw
で、電話をして英語の通訳を呼ぶと言われ、待つ事数十分。やって来たのはビール片手に、今までバーかクラブで遊んでたと一目で分かる、酒臭い妙にテンションが高い黒人さん。
通訳と名乗ってるくせに、僕とどっこいどっこいのたどたどしい英語しか話せない奴で、でもまぁ僕が目的のホテルを探せない事までは分かってもらえ、じゃぁそのホテルまで車で送ってあげるからホテル教えろと言って来たので、とりあえず「ユースホステル」と伝える。
最初、車でホテルまで送ってくれるなんて、なんて親切な警察官なんだと思い、ちょっと気を許したのだが、「ユースホステル」を「ユイットホテル?」と何度も聞き返されたので、違うと言い、スペルまで教えたのだが、別の誰かへ電話をし、場所の確認をしていたが、最終的に分かってない様子のまま車が走り出す。
そんな中でもこの警察官達は見回りをして、2回程停車し、茂みでなにやらたむろっている人達をライトで照らし、いわゆる職質をしていたね。
さて、懸案のユースホステルへ到着。で、動画でも言った通り、降りる前に何度も「ここまで親切にしてやったんだから500US$ちょうだい♪」という感じでかつ上げをされるも、1、000テンゲのみ出してとっとと車を後にする。マジで怖かったわ。
で、やはりというか、ここはユースホステルではなくユイットホテルというまったく別のホテルで、しかも価格が高いので、後にする。
NEX-5Tのバッテリー残量表示がまもなくなくなる事を告げていたので、ここで電源を落として、場所も分からないままに、感覚を頼りにバスステーションを目指しつつ、重い荷物を引きずりながらホテルを探す。
人通りが少ない。爽やかな風が吹いて、街路樹の葉っぱが落ちて来ていたのが印象に残っている。
地下鉄を発見。ここに来るまでに、家族経営らしいビジネスホテルのような雰囲気のホテルが1件あったのだが、文字通り英語が全く通じず、しかもホテルの価格表記が堂々と4,500テンゲと書いているにもかかわらず、メモ帳に10,000テンゲ程度(うろ覚え)を書いて、数字で何時間までという事を示して来たので、ぼったくられてると思い、後にした。
ここに来るまでにあと1件の普通のホテルと、五星であろう、でっかくて立派なホテルがあったのだが、普通のホテルも価格表示そっちのけで高い金額を提示して来たので、あほらしいので入らず。五星はアウトオブアイズ。 まぁ1日くらい泊まってもよかったかも知れないけど、この時は何も、誰も信用出来ないと身構えていたし、明らかにぼったくられているので、泊まる気にならなかったのです。
ところで、写真とって無いけど、アルマトイは夜でも薬局が営業していて、暗い建物とお店の怪しい光が印象に残っている。
あと、片方義足を嵌めている負傷兵のような雰囲気の鋭い目つきの男から声をかけられるも、引きつった苦笑いを返してやり過ごしたり、道行く人に何か声をかけられたりにらまれたりしつつ、この辺りまで来たのを覚えてる。
あと、Discoやバーがやたら多く、更には「Party Bus」まであったのも覚えてるね。
バス停にある地図を見ても、市内全体を描いてないのでここがどこなのな未だ把握出来ず、ぼったくりや犯罪の観点から超不安だったけど、タクシーを利用してサイラン長距離バスステーションまで戻る事にした。
歩いていて分かったのだけど、皆、普通の道行く乗用車を呼び止めてタクシーとして利用している事が分かったので、真似してヒッチハイクのように車を呼び止めたのです。
停まったのはカザフ族っぽい顔立ちの30~40代くらいのおじさんが運転している車だったね。
とりあえずサイラン長距離バスステーションでメモしたロシア語「Межгород(ミェジュゴーらト)」、「長距離電話」を見せ、ここに行きたいと伝えるも、意味がわからない様で、節電のため電源を落としていたiPhone 5Sを起動し、辞書で単語を探し、反応を確認しつつ、何とかサイランの国際バスステーションへと行きたいという事を伝える事が出来た。
話をきちんと忍耐強く聞いてくれて、僕が分かるようにだと思うけど、ゆっくりしゃべってくれたのが印象に残っている。因みにホテルや道行く人達もそうだったな。英語圏だと何このアジア人的な感じでガン無視されただろうな的なシチュエーションですね。
さて、ようやく夜の街歩きから開放され、また出発点の長距離バスステーションへと戻る。ところで車からは安っぽいディスコミュージック、トランス音楽をしばらく流していて、この街の人達のDisco好きが伺えましたねw
あと、僕がいた場所からバスステーションまでは結構な距離がありましたね。